マトリックス感想

※このページには、マトリックスにおける多大なネタばれや、管理人の想像による補完が含まれています。
※これはあくまでも『管理人の感じたマトリックス』であるので、公式の設定とは異なると思われます。


監督・脚本:ウォシャウスキー兄弟

キャスト
ネオ:キアヌ・リーブス
トリニティ:キャリー=アン・モス
モーフィアス:ローレンス・フィッシュバーン


たぶんマトリックスってこんな世界

遠くない未来、人類は『マトリックス』というシステムによって管理製造されるようになっていた。
人間は生まれてから死ぬまで『マトリックス』の作り出した『仮想現実』という夢を見続けさせられている。
大半の人間は『仮想現実』を『現実』だと思い込んでいるため、『マトリックス』の存在や、自分がカプセルの中で夢を見ていることを知らない。
しかしある時、『マトリックス』の存在に気づいた人間が現れ、仲間と共に『マトリックス』と戦った。
その男は『救世主』と呼ばれたが、『マトリックス』は倒せなかった。そして、その後消息不明になった。
『救世主』の仲間は、いなくなった『救世主』を探すことにした。長い時間の果てに、『ネオ』という男に白羽の矢が立った。
『ネオ』は最初戸惑うが、やがて『救世主』として覚醒し、人間を解放するために『マトリックス』と戦うことになる。


どんなにすごい作品なんだろうと思ってわくわくして見たんですが、正直言ってイマイチでした。お前達は現実ってものを当たり前に信じ込んでるけどさ、それは何の根拠もないんだぜ?ちったあ疑ってみろよ、という匂いがぷんぷんするんですよ。
こんな風に物を考えられるオレってすげーだろという雰囲気が漂っているというか、まさに『世界観』を押し付けられているような気がして、好きになれませんでした。管理人は小学生の頃にこういう世界観をすでに考えていましたし、周りにも同じようなことを考えている友人もいました。それと同レベルの世界観を、物凄い謎のように延々と説明されるのは、苦痛とまではいかなくても退屈なんですよ。こういう世界観を一度も考えたことがない人にとっては、マトリックスは新鮮で神秘的なものに移るのでしょうが、一度でも考えた人にとっては、ああオレも考えたよ、程度でしかないかと。オレも考えたよ!!と、共感して喜ぶ人もいるかもしれませんが、というかマトリックスがヒットした以上そういう人もたくさんいるのでしょうが、管理人は特に心動かされませんでした。
日本のアニメを参考にしたらしいアクションシーンはそれなりに楽しめましたが、もっとすごい動きをするアニメはたくさんあるからなあと思ってしまってしまいました。CMでおなじみの動きが出たときは、おっと思ったんですけど、それだけでした。
まあなんだかんだ言って面白かったんですけどね。大半の人間が考えるだけでとまるところを作品として昇華したのは凄いと思いますし。ただ、捻りがなさすぎて、大騒ぎするほどすごい作品だとは思えませんでした。格登場人物の心理がおざなりだったり、なんとなくそんな気がするとか、根拠のない(それがマトリックスとか預言者の言葉というのは共感できない)理由で動くことが多かったのも不満でした。ヒロインが主人公を好きになるってのも、預言者に言われたから、ってなんじゃそりゃですし、ヒロインがキスして超パワーに覚醒って展開も、突然すぎてイマイチでした。


やる気のない登場人物紹介


・ネオ(トーマス・アンダーソン):主人公。コンピューター会社に勤める青年。凄腕のハッカー。救世主になる。というか救世主だった?

・トリニティ:ヒロイン。伝説的ハッカー。反マトリックス組織に所属している。

・モーフィアス:ネオを導く男。反マトリックス組織のリーダー格。救世主を探していた。

・レーガン:反マトリックス組織に所属しているが、現実世界に嫌悪を抱いており、マトリックスの作り出した仮想現実に帰ることを望んでいる。

・マトリックス:人間を管理製造している管理システム。マトリックスが作り出した仮想現実のことも、マトリックスと呼ぶ。

・エージェント:マトリックス(仮想現実)において、最大限の力を発揮できる。反マトリックス組織の壊滅と、マトリックス(管理システム)の支配を逃れている人間の町(ザイオン)へのアクセスコード(進入方法)を探すのが目的。


(小説のお勉強のために)マトリックスをプロットにしてみよう


0、謎の女(トリニティ)がコンピューターにハッキングしていたら、武装した警察がやってきたが、超人的な戦闘力で返り討ちにする。


1、トーマス・アンダーソンが会社で謎の組織に狙われ、モーフィアスと名乗る男に電話で誘導されて逃げるが、捕まってしまう。

2、組織に捕まったトーマスは、モーフィアスを捕まえるために組織から協力を要請されるが、断ったため、腹に虫を注入される。

3、数日後、トーマスはトリニティから接触され、腹に入っていた虫を取り出される。

4、トーマスはトリニティに導かれ、モーフィアスの元へ。

5、モーフィアスから「真実を知るか、何も知らずに帰るか」と問われ、トーマスは真実を知ることを選ぶ。


6、トーマスはカプセルの中で目覚め、体に繫がれていたチューブを外して脱出するが、機械に襲われ、モーフィアスに助けられる。

7、トーマスが現実だと思っていた世界が、実はマトリックスという管理システムが作り出した仮想世界だと判明する。本当の現実はおよそ2199年の未来であり、人間は機械によって管理製造されていて、カプセルの中で仮想現実の夢を見させられている。本当の現実では、トーマスの名前はネオだと判明する。   
8、ネオは混乱するが、今までの生活には戻れないと悟る。

9、かつてマトリックスの危険性に気づき、人間を解放するために戦いを挑んだ救世主が存在し、ネオもまた救世主になる器(またはかつての救世主本人?)だとモーフィアスに聞かされる。モーフィアスの仲間の中には、マトリックスの管理から逃れ、地下深くに存在する人間の町(ザイオン)で生まれ育った者もいる。

10、ネオは、プログラムを用いた訓練を受けて、格闘技を覚える。モーフィアスと組み手をし、才能を発揮する。仲間達からも信頼されるようになる。

11、ネオは、モーフィアスから様々な説明を受ける。マトリックス(仮想現実)の中で、マトリックス(管理システム)の存在を知らない者(仮想現実を現実だと思いこんでいる人間)は、マトリックス(管理システム)によって強力なエージェント(つまり敵)に変換させられる可能性を持っているため、ネオ達はマトリックス(仮想現実)の中では常に危険が伴う。エージェントは強力な力を持っているが、マトリックス(管理システム)の作り出したマトリックス(仮想現実)には限界が設定されており、それを超える力を発揮することは不可能である。ネオが本当に救世主なら、その限界を超える力を発揮する可能性を秘めているとモーフィアスに教えられるが、ネオは半信半疑である。レーガンが、ひそかにエージェントと接触する。

12、ネオは、モーフィアスや仲間達に導かれて、マトリックス(仮想現実)の中にいる預言者に会いに行くことになる。現実世界から、マトリックス(仮想現実)の中に潜入するためには、マトリックス(管理システム)の作り出したカプセルを除けば、反マトリックス組織の作った専用の装置を使う必要があるらしく、ネオはモーフィアスと共にその装置を使ってマトリックスに潜入した。 モーフィアスいわく、預言者は知るべきことを知っている人間であり、ネオのガイドになってくれる人物であるらしい。ネオは預言者に一人で会い、才能はあるが救世主ではないと告げられる。救世主いわく、モーフィアスはネオが救世主であると信じているため、ネオを助けるために命を投げ出すであろうと告げる。ネオは、自分の命かモーフィアスの命をとるか、選択を迫られる時が来るらしい。

13、預言者の元を去ったネオは、モーフィアスに会うが、預言者に言われたことは話さなくていい、と告げられる。

14、ネオはモーフィアスや仲間達と共に、現実世界へ帰ろうとするが、エージェントの奇襲を受ける。ネオは直前に、デジャヴュを感じていた。デジャヴュとは、マトリックスの異常の兆候であると告げられ、直後にエージェントが現れた。マトリックス(管理システム)は、マトリックス(仮想現実)の中において、道を塞ぐ等の現象を起こすことが可能(制約があるようで、それを破らない範囲内では何でも可能)であり、それによってネオ達は追い詰められてしまう。  

15、ネオを助けるためにモーフィアスが捕まってしまう。

16、ネオとトリニティが逃げ延び、現実世界との接点である、電話を使って仲間のオペレータと話す。

17、現実世界で、レーガンが裏切り、反マトリックス組織内で仲間を殺しだし、さらに、マトリックス(仮想現実)の中に向っている仲間(現実世界では専用の装置で眠っている。精神だけがマトリックス(仮想現実)にいる。肉体と精神が乖離したかのような状態であるが、肉体、精神、どちらかが死ねばどちらも死ぬ)の中にいた仲間たちも殺しだす。

18、レーガンに殺されたと思われていた仲間が息を吹き返し、レーガンを殺し、ネオ達を現実世界に戻す。 現実世界とマトリックス(仮想現実)を繋ぐ手段は、電話である。


19、エージェントに捕まったモーフィアスは、ザイオン(マトリックスの支配を逃れている人間の暮らす町)へのアクセスコードを聞かれるが、耐え続ける。エージェントによって、マトリックスが作られた経緯のようなものが語られる。マトリックス(管理システム)は、人間が望むマトリックス(仮想現実)を作るために作られたが、始めに作られたマトリックス(仮想現実)は人間に受け入れられなかった。そのため、マトリックス(管理システム)は人間の文明が一番発達していた時代(1999年~)を再現し、マトリックス(仮想現実)として人間に提供し、受け入れられた。その結果、人間が機械に管理される世界が生まれていった。

20、ネオは、仲間が止めるのも聞かずにモーフィアスを助けることを決意し、仲間達の心を動かす。

21、トリニティと共にマトリックス(仮想現実)に潜入したネオは、モーフィアスが捕まっている軍のビルに武装して入っていく。

22、マトリックスの存在を知らない人間達も、マトリックス(管理システム)によってエージェントに変えられる可能性があるため、容赦なく皆殺しにしていく。

23、ネオはエージェントに襲われ、エージェントに近い身体能力を発揮して、エージェントを引きつけることに成功し、トリニティがエージェントを仕留めた。しかし、エージェントは無数に存在するため、モーフィアスを救出しない限り油断は出来ない。

24、モーフィアスを発見し、救出に成功する。

25、地下鉄にある電話ボックスから、現実世界に帰還するが、エージェントによって電話ボックスが破壊され、ネオだけがマトリックス(仮想現実)に取り残され、エージェントとの一対一の戦いを余儀なくされる。

26、ネオは善戦するが、三人のエージェントに襲われて死亡する。

27、現実世界で眠っているネオに、トリニティが愛の告白をし、キスをした瞬間、マトリックス(仮想現実)の中でネオが息を吹き返し、救世主として覚醒する。

28、ネオはエージェントを超える力を身につけ、圧倒する。それはマトリックスの限界を超えた力を身につけたことでもあり、モーフィアスは、やはりネオが救世主だったと確信する。

29、現実世界では、反マトリックス組織に機械が侵攻していたが、ネオが目覚めると同時に、撃退に成功する。


30、ネオがマトリックスに語りかけるような演出で、エンドロールになる。


長!もっと短くまとめられそうな気もしますが、だいたいこんな感じでした。
モーフィアスを美少女キャラに変換して、固有名詞をいっぱい付ければ、あら不思議!ライトノベルに早代わりでしょうね。


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